すっかり疎くなってしまったせいか、「2000年以降のジャズ・ジャイアンツ」といわれて、パッと思いつくミュージシャンが全然いません。
ジャズギターの世界なら、ジョン・スコフィールド、マイク・スターン、パット・メセニーの御三家(←私が勝手に言ってるだけですが)が「ジャイアンツ」最後の世代でしょうが、彼らだってもう六十前後。名実ともに大御所です。タモリ・たけし・さんまの、お笑いBIG3みたいなもんでしょう。じゃあ中堅どころ、働き盛り世代でブイブイ言わせてるのは誰か?となると、80年代後半から90年代一杯にかけての御三家の存在感に匹敵するようなギタリストは、ちょっと見当たらないんじゃないでしょうか。
もちろんそれはジャズに限った話ではなくて、音楽ジャンルや音楽との接点が細分化・多様化してメインストリームが崩壊しちゃったから、だれも「ジャイアンツ」なぞ求めなくなってしまった、という、音楽産業全体の問題なんでしょうが、つまりは、決して人材がいないわけでは全くなくて、いってみれば群雄割拠のような状況なんだと思います。
というわけで、最近気になってるジャズギター戦国時代の武田信玄、上杉謙信たちをレコメンしてみますので、よかったらぜひ聴いてみてください。
リオーネル・ルエケ(Lionel Loueke)
アレッシオ・メンコーニ(Alessio Menconi)
カート・ローゼンヴィンケル(Kurt Rosenwinkel)
ジェシ・ヴァン・ルーラー(Jesse van Ruller)
アダム・ロジャース(Adam Rogers)
ペドロ・シモン(Pedro Simão)
グスタフ・ラングレン(Gustav Lundgren)
あと、南アジア系のギタリストを一人紹介したかったんですが、どこにも記録してなかった…
こうしてみると、御三家が全員アメリカ人なのに対し、今回紹介した中では、アメリカ人はわずか2人(カート・ローゼンヴィンケルとアダム・ロジャース)という状況。まさに群雄割拠ですな。